ねぇ…大好きなのに。

春樹  2009-04-20投稿
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恋は時々、相手を思いやる心を奪い去る。

「1番好きな人とは結婚しない方がいいんだよ」

それは、よく聞く言葉。

でも、1番好きな人と結婚せずに、誰と結婚するのだろう。

心が言葉に負けたら、全て諦めた事になる。

それは幸福ではない。

そう思っていた。

中学2年生が始まったばかりの春、私は恋をした。

中学生らしい恋だった。

相手の彼(春樹)とは、特に仲が良いわけでもなく、話した事もあまりなかった。

その頃の私は、何と無く春樹の存在感に惹かれていた。

だから早く、私の気持ちを、春樹に伝えたかった。

その日、私は春樹の家に電話した。

電話に出たのは春樹だった。

「もしもし?」

春樹は良い子ではなかったが、いつも心穏やかな人だった。

「もしもし春樹?」

私の心は、以外と落ち着いていた。

「なに?」

春樹は突然電話をしてきた私に、用件を聞いてきた。

「あのね、亜弥(私)は、春樹が好きなんだ。だから付き合いたい。」

私は以外に緊張しなかった。

「いいよ」

春樹の即答。

そうして以外な程、緊張感のない告白で私と春樹は付き合う事になった。

中学2年生、まだ付き合う意味も解らず大人ぶっていたのかもしれない。

春樹はあまり学校に来る事もなく、私と春樹の関係は、何の進展もないまま終を迎えてしまった。

呆気ない恋だった。

全てが急展開で、心に残る様な恋ではなかった。

その後、私は中学校生活でいろいろな思い出を作り、感動の卒業を迎えた。

卒業式を終えて、私も周りの友達も忙しくなり、あまり遊べない春休みを過ごしていた。

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