オレは新学期のスタートということでウキウキとした気持ちで教室に向かい廊下を歩いていた。
「おー、千葉じゃん!」
教室に入るなりオレを呼ぶ声がした。
今日は3年になり初めての登校日であり、クラスの人達と初めての顔合わせの日だった。
声の主はというと鈴木優花(スズキユウカ)であった。
声のトーンとテンションで一瞬で分かった。
「げっ、お前と同じクラスかぁー…テンション下がるわー」
と、ぼやき、軽く流して席につこうとすると
「こっちのセリフだよ!」
と、むきになって怒ってきた。
鈴木優花とは1年のとき長い間隣の席だったのと、部活が同じバスケ部だったので割と仲が良かったのだ。
そういえば、良く「って言うか〜(って優花〜)」
と男バスの奴らに茶化されていたのを覚えている。