次の日…
「おはよー、千葉」
廊下を歩いていると後ろから声がした。
振り返ると鈴木優花だった。
「なんだ、鈴木優花かぁ」
「なんだはないでしょ。てか、全く…いい加減フルネーム呼びやめてくれない?」
「しょうがないじゃん。癖なんだからさー」
そう、何故だかオレはフルネーム呼びの癖が治らなかった。
しかも他の人には名前だったり名字だったりで呼べるのに、どうにもこうにも鈴木優花だけは鈴木優花だった。
そんなくだらない会話をしながら教室に向かってると後ろから
「優花〜!!!!!」
と呼びながら全力で走ってくる女の子の姿が見えた。