ターコイズの炎の中で、僕は思ったことがある。
大火事の連鎖を止めるだの、ターコイズを説得するだの、そんなものは関係無いということ。
だけど、もうダメだ。
それを伝えることも出来ない。 と、あきらめかけた、その時。
炎の中で、母さんが見えた。母さんは僕を産んですぐ亡くなったらしい。
そのお母さんがなぜ…?
(龍牙。 龍牙いらっしゃい。あなたはまだ死ぬべきではないわ。)
長くふわふわした髪に、太陽のような女性は僕を招いた。
ついていくと、僕は自然と炎を出ていた。
あと何秒か遅かったら、死んでいただろう。
余裕をこいていたターコイズはびっくりしていた。
(ターコイズ……。)
僕は、最後の説得に出た。
(今、もう一度人とうまくやっていく気持ちは、龍神族にあるのかい?)
ぐぉあぁぁあ!(…なぜそこまで人間をかばう!黙ってこちらにつけばいいものを!)
(…人間は、すばらしいんだ。うまく言えないけど、龍神族ともうまくやっていけるはず…)
ターコイズの表情が少しゆるんだ。