佐々木の兄ちゃんは、次期族長(龍魔人の長)候補なため、熱心に聞いていた。
「うーん…。難しいなぁ」
僕は思わず言葉が出た。
「龍神族の事を知らないフリをするのか…」
「龍牙…」
佐々木が気にかけてくれた。
「俺たちからあっちに行けば良いんじゃないか?」
「…何?」
それは良いかもしれない!
提案したのは佐々木の兄ちゃんだった。
「兄ちゃんナイス!」
「だろ」
「でも…」
二人の楽しそうな会話を僕は止めた。
「龍魔人の二人が行ったら…」
「…それも、そうだな…」「………ごめんなさい…」
しばらく沈黙が続いた。
「……ターコイズなら…」
「え?」
「ターコイズなら認めてくれるかも………。」
「ターコイズの家に行こう!」
僕のいきなりの思い付きでターコイズ宅へ行くことになった。