読みヤスイ小説

 2009-04-26投稿
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俺は、はっきり言って小説は苦手だ。
あんな、文字だらけでグダグダグダグダ小難しい言葉が書かれた物体が、
何故巷に溢れているのか
ほんと、さっぱりわかんねー。


俺が小説の山を見るのは、
本屋とゲーム屋とビデオ屋が一緒になった店「マルクス」だけだ

勿論、図書館なんて行かないし、
ゲームやマンガが置いてある「マルクス」にだって

(小説以外置いていません)と言われれば、
まず足を運ぶことはなかっただろう


今日は、新作ゲームの発売日だ
俺は、頭を使うゲームは嫌いだが
スポーツやアクションは得意だ
小さい頃から、外で走り回るのが好きだった
宿題もせずに、毎日友達と泥だらけで遊び
おふくろによく怒られていたっけなぁ

まー兎に角、話は戻って、俺は今ゲーム屋マルクスに居る
「すみませーん!ゲーム予約してた、榊(さかき)ですけどー!」

マルクスには、客はあまり居ない
俺が、店に居る時には、他の客に出くわしたことはない

あ・・・一度だけ、女の子が居たことあったかな?
・・・・ま、いっか。

俺は、どうでも良いことを考えながら、
店主が出てくるのを待った。

ここは、レジカウンターが店の奥にあり

レジ奥が、多分店主の居住区になっているのだろう
暖簾が下がって、奥には古びれた畳が見える

店主は、年齢不詳の男性、
紙は肩まで延ばして真っ黒、
でも手入れはきちんとしているらしく、汚らしくはない

「ハイハイハイハイ今行きますよー」

奥から声がして、ゴソゴソ音がする。
多分、取り置きのゲームを探しているのだろう

俺は待っている間、店内を見回した。

少し古びれてはいるが
人気のゲームや本がしっかりと並べられていて
俺の友人も、(こいつは、本目当て)よく利用するそうだ。

にしても遅いな店主・・
イライラしていると、小説コーナーの一角に
一冊だけ、立てて飾られた本が目についた


「読みヤスイ小説」


変なタイトルだ。



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