“ゴァァッ”
“ギィィン!――ギチギチギチィッ―――”
鈍い音が響き渡る。
紫穂「ッきゃぁぁ━━━っっ!!!!」
祐希「――っシホ!!?」
瑞枝「シホっ!?」
怜子「――!!?」
水華『!』
歩『――っ』
柳「フェイヴェリス攻撃回避!……ローイヴェリス、敵の攻撃貫通!…ッ貫通しました!!!」
怜子「そんなッッ――貫通だなんて!?……」
怜子はありえないという表情をみせた。
―‐‐
ローのコックピット内では赤ランプが点灯し、警報アラームが鳴る。
紫穂「……ぅ…」
祐希「紫穂!?紫穂!」
衝撃の反動で体を強く打ち付けたのか、紫穂は動くことができない。意識も朦朧としていた。
そんなパイロット(紫穂)と同じようにローイヴェリスもまた、全く動かず横たえる。
‐‐
瑞枝「――っ…あの触手ね?他に考えられないわ。
――使真とこの至近距離…ヘタに医療チームはだせない。
――祐希もローを守りながら戦うなんてことは……ッ」
瑞枝の頭のなかでさまざまな試行錯誤がハヤテのごとく繰り返された。
怜子「仕方ない……ローのエネルギー残量をフェイに―――」
ふと聞こえたそのことばをきいて瑞枝は血相をかえ、勢い良く怜子へ振り返った。