ここは不思議な駄菓子屋。私はその駄菓子屋のおばあちゃんだよ。不思議な駄菓子屋と言って、どこが不思議かいと思ったじゃろ?ここはな、昔に遊びに来た子供達が里帰りしてくる駄菓子屋なんじゃ。今日はいったい誰が来てくれるんじゃろ…
ガラガラガラ…
「はい、いらっしゃい。あら、幸一郎の幸ちゃんじゃないの。」
「おばあちゃん久しぶりです。何年ぶりかなぁ?」
「もう30年ぶりだよ。幸ちゃんすっかり大人になってぇ」
「大人というか…もうすっかり中年の親父だよ。8歳の息子がいるんだ」
「あらあらそうかいそうかい。8歳かい。幸ちゃんがよく駄菓子屋に遊びに来てくれたことを思い出すね。幸ちゃんもその年頃だったもんねぇ。」
「あの頃は楽しかったなぁ。おばあちゃんの所でよくラムネを買いに走ってきた。メンコに駒に※缶ぽっくり。いろんな遊びをして遊んだもんだ。」
【※缶ぽっくり…桃缶などの高さがある空の缶に穴を開け紐を通して竹馬のように缶に足を乗せ遊ぶ。平成生まれの子、くわしくはお父さんお母さんに聞いて下さい。】
「うんうん、そうだったね。幸ちゃんや昔の子達は一年中外で遊んだもんだ。それが最近はあんまり見かけなくなったねぇ。子供が少ないからかいねぇ。」
「う〜ん…それもあると思うんだけど。家の息子はテレビゲームが大好きでまったく外で遊ばなくなってしまった。外は物騒で危ないからって家内はそれを許してしまったんだよ。それからめっきり家の息子との会話がなくなってね。どうしたら息子と会話ができるのか…。最近悩んでるんです。」
あらあら。幸ちゃんはそんな悩みを抱えておった。みんなならどういう解決策を教えてあげられるかな?次回をお楽しみに。 続く…