美里はうなされていた。
夢の中で懸命に言い訳をしていた…
「…カア…サ…ン、僕ト一緒ニ…イテヨ…」と、昇太は美里に向かって手を伸ばした。
昇太の表情はなく、最期に見た、変わり果てた姿のままで、じっと美里を見つめている…
これは夢。自分の罪悪感から…昇太に申し訳ない事をしたと心で思っているから…と、自分に言い聞かせるが、昇太の目がそれを打ち消した…
「ミンナ…楽シ…ソウダッ…タ… 僕ハ…イツ…モ…独リボ…ッチ …」
「昇太、ごめんなさい… お母さんが悪かったの。」
「…淋シィ…ヨ 遊ボゥヨ…」
美里は汗だくになりながら必死で謝り続けた。
「ごめんなさい!…でも、もう一緒にはいられないし、遊べないの…私があなたを…」
と、美里は子供の様に泣きじゃくりながら詫び、顔をあげた途端…
「オ前ガ、殺シタ!!!!!」
「…そう、 そう… …そうなの … ごめんなさい !!」
自分の汗が吹き出している音が響く様な静けさがあり、体育座りをしていた美里はゆっくりと顔をあげた。
「…母サン カクレンボ シヨウヨ …」
と美里の顔ギリギリに昇太の生気のない顔があった。
声も出ず口をパクパクさせている美里の腕を昇太が掴んだ瞬間、ジューッ!!
と言う音と共に、皮膚が焼ける嫌な臭いが鼻をついた。 「 熱いーっ!! 」と、あまりの痛みで美里は目が覚めた…
ヒリヒリしている腕のシャツを恐る恐るめくってみると、昇太の手形がはっきりと赤く腫れ上がっていた