「え…と…私たちはどうする?」
桜が直史に言った。
「ここが違う世界ってのは本当かもしれない…少なくとも…この学校は普通じゃないはずだ。」
直史は開かない扉を見つめて言った。
「そんな…」
「今は、きっとここから出られない。でも必ず何か方法があると思うんだ。だから、佐々木さんが言ってたように出口を探してみよう。」
桜は頷くと、直史と2人で歩き出した。
2人が歩いていて、角を曲がろうと向こうからも誰かが曲がろうとしてきていて、ぶつかりかけた。
「うわっ…!びっくりした…」
「それはこっちだって…て、鈴木先生!?」
それは、2人の担任の鈴木だった。
「月島に田神じゃないか。何でこんな所に…。」「先生こそ…」
「俺は、家にいたら急に意識が薄れて、気がついたら職員室に…他の先生もいたぞ。それにしても…どうなってるんだ…?教室のドアは開くのに、窓とか外にでる扉は全然開かないし…。」