ある夏の日の一時に7

ネリコ  2009-05-03投稿
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「さて、まずは何から話しましょうか………」
とテレーゼは少し考えたようなそぶりを見せ
「そうね、まず、この世界の事そのものについて話しましょうか」
と言い、続けて
「ああ、でもこれだけは言っておくわ
これから話すことは全て事実よ
まあ、信じるか信じないかは貴方の自由だけれどね」
と、彼女は言った

僕は
「わかったよ
まあ、外の様子や、君の魔法の事があるからもう何を話されてもわりと素直に信じろられそうだけどね」
と、少しおどけた調子で返事をした
それに対して彼女は「そう、ありがとう」と短く返事をした

「それじゃあ、説明を続けるわ」
と言い説明を始めた
「この世界はそもそも貴方の居た世界とは全くの別世界
根本から何もかもが違うの
貴方の居た世界は大いなる意思………
まあ、仮に神とでもしておきましょうか
それによって造られた世界
で、今私達が居る世界はその世界をモデルに人の手によって造られた世界なの」
最期の最期にこんなに大きな事を打ち合けられるとは思いもよらなかった僕は口をあんぐりさせながら
「えっと…………
人が世界を造ることなんて出来るの?」
それに対してテレーゼは
「世界を造る事じたいはそんなに難しいものでもないのよ?
世界なんてものは無数にそして無尽蔵に造られているし
例えばあなたが毎晩見る夢の世界とかがいい例ね
ただね、それを意図して造るとなれば話しはまた別
難易度は格段にあがる………」
僕は少し難しい話になり軽く顔をしかめる
「ごめんなさい、難しい話だったわね」
彼女は済まなそうに少し頭を垂れた
僕は
「いや、僕の方こそごめん
せっかく説明してくれてるのに……」
彼女は安心したように
「いえ、いいのよ
そんなことより本題に入りましょう」
そして、遂に彼女は言った
僕の人生を変える一言を
「貴方に私の手伝いをして欲しいの」



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