「始めたのは高橋さんだから…鬼を倒す以外の方法を知ってるんじゃないかな?」
直史があごに手を当てて言った。
「高橋さんに聞きにいくの…?」
桜が言った。
「でも、終わらせる方法を知ってるのも高橋さんだけだけど、逆にこっくりさんや仲間を操れるかもしれないのも高橋さんだけたんだよ…?だから…鬼を倒した方がいいと思うんだ。」
「だよね…私たちが行って、こっくりさん呼ばれたりしたら一発でやられるからね…」
愛子がう〜んとうなって言った。
「でも鬼はどうやって倒す…っ!?」
桜が言おうとすると急に現れた教師に床に押しつけられた。
「!?」
直史たちが立ち上がると他にもいた教師に壁や床に押しつけられた。
教師の1人がおおきな雄叫びのような叫び声を上げると、走るような足音が聞こえてきた。
「こっくりさんだわ…!どうしよう…」
桜が教師の手から逃れようと必死にもがきながら言った。
(このままだとみんなやられる…僕がしっかりしないと…!)
直史は壁に押し付けてきた教師を睨むと、みぞおちを肘で殴った。
「ぐはっ…」
教師はうめき声を上げながら直史から離れた。そのつきをついて桜に馬乗りになっていた教師を蹴り倒し、残りの2人も助けようと振り返った。
「あ…っ…」
知香の後ろにはこっくりさんが立っていた。こっくりさんは足を知香の頭の上に持ち上げると、一気に振り下ろした。
「いっ…いやあぁ!」
知香の頭は踏み潰され、いろんなものがあたりに散らばった。
「にっ…逃げよう!」
直史は愛子につかみかかっていた教師を引き離すと、桜と愛子の手を引いて走ってその場を後にした。