「ファミレスででけぇ声出すなよ」
と、高杉。
「すみません、ちょっとアガっちゃったみたいで」
ミサが照れながら頭をペコリと下げる。
「ファミレスでアガるとか、ウケるし」
2人はそう言うと、飲み物が入ったコップを持って
2つ隣の席に座った。
「うっわ〜、緊張した」
ミサは赤くなった顔に手を当てる。
「先輩に目つけられたらどーしよー」
嘘つけ。本当は違う意味で赤いんだろ。
と、私はミサを横目でみた。
ミサは高杉先輩の事が好きなんだ。
すぐ分かる。
ミサってば分かりやすいにも程がある。
一方の私は、
同じクラスの松本 択矢が好き。
その点ミサは、
先輩に恋をするなんて
凄いと思う。
もしかしたら、ライバルは
自分より年上の確率が増すからだ。
そう思いながら、
オレンジジュースを一口飲んだ。