LOVE&STAR 5

YUNA.  2009-05-04投稿
閲覧数[342] 良い投票[0] 悪い投票[0]




三浦さんとの会話を見ていたミサが寄って来た。


「何話してたの?」


「これ、貰ったんだけど…」


私は握っていた時計を見せた。


「時計?」


小さく頷いた。


「それにしても、古いよねー」


「ねっ。時間もだいぶズレてるし」


2人はマジマジと時計を見つめた。


そうこうしているうちに、


担任の金田が教室に入って来た。


「もうすぐチャイムが鳴るから、皆、席に着くように」


と、金田は生徒に指示を出した。


私は席に着いた。


私の席は、教室の真ん中だ。


…キーンコーンカーンコーン。


チャイムが二回鳴り、


完全に生徒が席に着いた所で一礼する。


「先生!」


ミサが手を挙げた。


「三浦さんがいません」


「欠席、な。中川、有り難いんだが、出席の時に言ってくれ」


その一言で、笑いが起こった。


「いえ、さっきまで居たんです」


「あっ、私も見ました」


私は思わず席を立った。


…ああ、これだから私は。


ドン引きだろうな。


「嘘つけー。三浦なんて見てねえぞ??」


クラスで何かと目立っている、


安藤が言う。


「嘘なんてついてないし!!」


と、ミサは眉を吊り上げる。


「だって証拠に、時計貰ったもん」


私も続いて言い返す。


言い合いが続いていると、


クラス委員の佐藤が席を立った。


「言い争いは、時間の無駄です。先生、そうですよね?」


佐藤が出てくると、厄介だ。


すぐ誰かしらの教師を味方に付けようとするから。


「そうですね。佐藤さんの言う通りです。三人とも、席に着いて下さい」


こうして、慌ただしい朝礼が終わった。


i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 YUNA. 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ