LOVE&TRUTH〜恋の光 8

YUNA.  2009-05-04投稿
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「三浦さん、あの時計、何なの?」


私は教室に入って来た三浦さんを捕まえ、


私と目を合わせた。


「別に?あれ、まだあるの?今すぐ出せるなら教えてあげる」


三浦さんは強気で言う。


私は時計を取り出した。


「これね、霊感がある人には効果があるみたいなんだけど…」


「何?」


「これね、未来と過去が分かるのよ。不思議でしょ?」


私はムカッとした。


しかしそれを察するように、


「まあ、ふざけてるって思うんなら、


それは井上さんが正解よ。誰だって、


なんかの童話だろって言うもの」


私はしばらく悩みながら、


この時計を三浦さんに返した。


そしてミサの所へ行こうとすると、


「待って!」


と呼び止めた。


「持っていて。反応する人が現れるはずだから。

ってか、もう現れたみたいだから…」


私は嫌々、時計を受け取った。


「ありがとう」


私は腹を立たせながら、


ミサに駆け寄った。


「もう、意味分かんないんだよ。三浦さん」


私はミサに、一部始終を話した。


「確かにね。信じる人も少ないと思う」


私は頷いた。


「でも、本当かもよ?」


「へ?」


ミサの真面目な顔に、


思わず吹き出しそうになってしまった。


「ほら、昨日の神谷先輩の事だよ」


私はハッと思い出した。


「時計を見たとたんに、目眩みたいなのが…」


「偶然だよ、偶然!」


何だか怖くなって来た。


もし本当なら、


私が霊感を持ち始めた時が怖い。


毎日のようにうなされるのだ。


私は笑い飛ばしながら、


自分の席に着いた。



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