LOVE&TRUTH〜恋の光 10

YUNA.  2009-05-05投稿
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―放課後。


私達は、また部室へ向かった。


「マジありえねーし」


雷の様な声が耳を走る。


愛先輩だ。


隣にいるのは、舞先輩。


「よっ」


…高杉先輩だ。


ミサに視線をやる。


愛先輩がこっちを見ている。


「こんにちは」


私達は、深々と頭を下げた。


そして何も会話をしないようにと、


自分達のバンドの位置に着いた。


手には汗を掻いていた。


冷や汗だ。


「二人、ちょっと来な」


部室のドアを開けて、愛先輩が手招きしている。


相手は私とミサだ…。


「はいっ」


私達は部室を出る。


「あのさぁ、愛の雄輔に近寄んないでくんないかなぁ〜???」


「スミマセンッ」


深々と頭を下げる。


「おい愛ー」


高杉先輩の声だ。


愛先輩は、とっさに部室へ戻る。


「何かしたっけ?」


ミサが問いかける。


「さあ?」


私は首を傾げる。


二人は部室へと戻った。


「今日は顧問休みだってえ〜」


誰かが叫ぶ。


「よっしゃー!」


と、山本先輩。


「帰ろーぜ!撤収、撤収〜♪♪」


次々と部室から人が消えていく。


「私達も帰ろっか」


ミサは頷く。




―また、昨日と同じ夕暮れだ。


でも、昨日よりは部活が無かった為に明るい。


私はミサと別れた後、


個人的に小学校時代に遊んだ公園に寄った。


…誰かいる。


ベンチで同じ高校の男子が座っている。


目が悪くて、顔が見えない。


「あっ、井上じゃん」


この声、松本だぁ!!


私は小さくスキップしながら駆け寄った。


「何でこんな所に?」


「俺は…、懐かしみたかったからかな!」


笑顔もまたカッコイイ!


私は、男子とこんな近距離で話した事は、幼稚園以来なかった。


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