何とかこっくりさんや教師を巻いた桜、直史、愛子の三人は廊下に座って、呼吸を整えていた。
「知香…」
愛子は泣き出した。
「佐々木さん…」
愛子が泣くのも無理は無かった。
「知香が私のこと…ホントは嫌いだってことはわかってた…。でも…私にとって本当の友達は知香だけだったの…。」
桜と直史はそんな愛子を黙って見ていた。
「ここが現実とは違う世界だったとしても…知香を一瞬だけでも痛い目にあわせて…みんなを怖い目にあわせて…私は美映を許せない…」
愛子はそう言うと立ち上がった。
「佐々木さん…?」
直史が急に立ち上がった愛子を見て言った。
「私…美映の所に行ってくる…」
「じゃあ私たちも…」
「ううん…1人で行くよ。」
一緒に行こうとした桜を愛子は止めた。
「もし美映がこっくりさんをよんだら2人とも美映やこっくりさんを止められなくなっちゃうでしょ?それに…これは私が原因で始まったことだから…」
愛子の目は真剣そのものだった。
「わかった…気をつけて…私たちは鬼を倒す方に専念する…。」
桜が言うと愛子はうなづき、放送室に向かって歩いて行った。