桜の木とともに 本編30

キョウスケ  2009-05-06投稿
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「大和君、最近何かあったの?」
見舞いに行った時、桜に言われるが、
「ちょっとバイト始めてね」
ドレスの事は秘密にしていた。
「無理しないでね?中学の時みたいに、倒れるのは嫌だよ?」
何度も私の身体を心配してくれていたが、
「桜も、早く退院できるように体調を崩すなよ?」
「わかってます。早く学校にも行きたいしね?」
休学となっている学校の話をしていた。 
「そう言えば、来月だよな?誕生日って」
急に桜の誕生日を思い出した。
「うん、今年で十七歳になる。大和君よりも先に上がっちゃうけどね」
お姉さんっぽく言う桜に私は、
「まだまだ、桜は生きるんだから。俺と結婚もしなきゃいけないんだよ?しっかり生きよう」
先にある未来に少し話題を変えてみた。
「そうだよね。私、大和君のお嫁さんになるんだから、頑張ります」
笑顔で答えた。
そんな桜を、私と美由紀さんは互いに笑いながら見ていた。
バイトは本当に大変だったが、なんとか20万も見えてきた頃、桜の誕生日を迎えた。
私はドレスをしっかり手に持ちながら病院に行き、桜が着るまでは、プレゼントだという事を秘密にして下さいと、美由紀さんにお願いした。

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