さがし人 第三話

 2009-05-06投稿
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次に会ったのは、もう春もかなりすぎた頃だった。

俺は、いつもと同じように、自分のキャラを維持しながら校内を歩いていると、後ろから早足で歩いて来た女の子が、いきなりコケた。
なんか、デジャヴを感じつつも、自分のキャラを維持するために助けることに。
「あの、大丈夫?」(外向きのさわやかな笑顔で。)
「大丈夫ッス。」
(大丈夫じゃねー、俺が!)
「あー、前も助けてくれた人ッスね!偶然ッス!」
(俺は、変な運命を感じて気持ち悪い。)
「・・・えっと、そーだったけ?」
「そうッスよ!一度受けた恩は忘れないッス!」(頼むから早々に忘れてくれ!)
「・・・う、うん、そう。・・・まぁいいや、それじゃ!」
逃げるように走った。

が、

「ちょ、ちょっと待ってッス〜!」
と追いかけて来た。
(なんで、追いかけて、来ん、だよ。←涙目になりながら。)
「頼みたいことがあるッス〜!」
(危険だ、俺振り返るな!)
「ちょっと、頼みフギュベタン!」
コケたようだ
(振り返るな俺!)
「コケたのに助けてくれないッス〜!」
(故意か!)
「そっちがその気なら・・・」

そう言った後はひたすら追っかけて来た。
で、結局。

「や、やっと、と、止まった〜。」
「要件はなんだよ!」
「ちょ、ちょっと、待ってッス、息が、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」 「ハァ、ハァ、・・・・・・もう、大丈夫ッス。」
大丈夫そうではないが無視。
「で、要件は?」
「息乱れないんッスね〜。・・・・・・わかりましたよ。わかりましたッスよ。睨まないでッス。」
睨んでない、冷たい目で見ているだけだ。
「えっと、要件はその、人をさがしてほしいんッス。」
「却下。以上」
背を向けて去ろうとしたが、肩を掴まれた。チッ「何舌打ちしてるんッスか!ただとはいわないッスから。」
(てことは、元々ただ働きしてもらうつもりだったか・・・・・・。)
「睨まないでッス。・・・・・・叶えれることなら何でもするから。」
(案外悪くないかもしれない・・・・・・な。使い用によっては。)
「・・・・・・しかたない、手伝ってやるよ。」
「ホントッスか!」
「あぁ、これ以上追いかけられたくないしな。」「うぅ。」

そうやって運命の輪が回り始めた。



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