あいつと約束した。
いつかまた逢おうって。 あいつはたしかに、アタシのところへと来た。灰へと姿を変えてだけど。
あの馬鹿、もう呆れた。猫だよ。車に引かれそうな猫を助けようとして、自分を身代わりに。マジで馬鹿だよね。
アタシは、そんな馬鹿に惹かれたんだけど。マジ受ける。
奴の葬式には出てない。出たってあいつは帰んない。
あいつが空に行く前、こう言ったらしい。
「ゆーりに言っといて。アンタといるの意外に楽しかった。猫よろしく」って。あいつらしい。
今アタシは、猫飼ってる。あいつの名前をつけて。