重なった身体も虚しいだけ
貴方の肌に背中に乱れた髪に触れながら罪の意識と孤独を感じずにはいられなかった
貴方の腕枕は心地良かった
その分胸は苦しかった
痛みが止まなくて眠りに着くまで長い時間を要した
隣で寝息を立てる貴方を見ながら何度も溜め息が漏れた
貴方が幸せならと
そう望んで来たけど
本当は違うのかもしれないと
現実から逃れられずにいた
初めて貴方と結ばれた日
夢の様で
ただそれだけで嬉しかった
幸せも感じた
いつ捨てられても構わないと思えた
その思いは消えた
捨てられる恐怖
朝が来ればまた違う場所へ帰る貴方を想像すると
たまらなく寂しくて苦しかった
縋る事も許されない
私はただ貴方が帰って行く後ろ姿を見送って
『またね』って笑うだけ
貴方の腕に抱かれながら眠った
朝が来なければいいと
叶わない願いを胸に
現実から少しだけ逃れる為に眠った