コツコツと音を立て、彼女は広場で踊っていた。真紅のドレスと不相応な白い靴で…彼女は疲れた顔でひたすら踊る。
「どうして踊っているの?」
僕はそう聞いた。
「この靴が、私を踊らせるの。」
彼女はそう答える
それなら簡単じゃないか
「その脚を取っちゃえばいいんだから…」
そうねそうねと言いながら、狂った目で彼女は自ら脚をもいだ。
脚と共に踊り逃げる白い靴…?
否…
血に浸された紅い靴
紅い靴で踊る
(あの靴こそ、貴女に相応しい)