汚染 125

ふく  2009-05-10投稿
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貴方が隣にいない夜は
本当に寂しかった
『昨日の今頃は』って何度も貴方との時間を思い出した

休みの日は私からは連絡はしない
貴方は必ず起きたらメールをしてくれる
時間を少し空けて返信をした
少しの余裕を見せたくて
すぐに返せば待ってる気持ちがバレそうで
なるべく距離を置く方法
意味の無い事かもしれない
もうお互い好きなら関係ないって思えるなら私だって甘えたい

夜に貴方からの着信に気付く
何となく出る事が出来なかった
通話ボタンを押す手を止めた
結局一度目は出なかった
二度目の着信
さすがに出ないと余りにも避けている様で悪い気がした

寂しかったのだろうか
少し弱い声
『どうかした?』と聞くと『声が聞きたくて』と小さな声
私の決意なんて脆いから
貴方のその声で愛おしさが込み上げた

貴方はいつだってそう
私を離れさせてはくれない
退こうとする私に気付いているかの様に
私にまた手を差し延べる
私は貴方の手をまた掴んでしまう

『お願いがあるんだけど』
『何?』
『好きって言って』
そう言うと思った
途端に恥ずかしくなって赤面する
躊躇う私なんてお構いなしに貴方は黙って私の言葉を待っている
『好き』
勇気を振り絞った
ぎこちない言葉
『ありがとう』と嬉しそうな声

『おやすみって言って』
貴方の言葉に笑った
それならすぐに言える
『おやすみ』
それだけなのに『ありがとう』とまたお礼を言う
『声聞くと安心して眠たくなった』と言うから
『じゃあもう寝て』と言った

『また明日ね、おやすみ』
貴方の『おやすみ』は私も好き
耳に届く貴方の声で安心する
『おやすみ』
二度目の言葉
貴方はまた『ありがとう』と言った

貴方が言って欲しいなら
何度でも言ってあげるよ

でも本当は二人で眠った夜の様に
貴方の隣で言いたい
貴方の頬を髪を撫でながら言いたい
朝起きて貴方の顔が一番に見れたらいいのに

いつでもそんな夜を迎えられたらいいのに
貴方が安心して眠れるなら
私が貴方の身体を抱き締めて一日の最後の挨拶をしてあげるのに
『おやすみ』って
貴方の眠る顔を眺めながら言いたいのに



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