山田は麻美を一目見たその瞬間、抱きたいと思った。
「家庭教師の先生、こんなに夜遅くに一人で家に? 危ないですよ。」
「いえ、電車があるんで大丈夫です。」
麻美は腕時計を見た。
まだそんなに遅い時間ではなく、駅にはまだ電車が往来していた。
「そう言わずに家まで送りますよ。」
「いや、先生‥ボク、私なら大丈夫ですから。」
卓也は口ごもった。
(ふぅ、危なかった‥。バレないように気を付けなくっちゃ。)
山田には聞こえなかったのか、麻美にしつこく誘ってきた。
「まぁ、吉田卓也のことで話したいこともあるんだけどな‥」
(えっ、俺のこと? 気になるじゃねぇか。)
麻美になった卓也はその言葉が気になって
「吉田卓也のことで話があるなら‥いいよ。」
山田は誇ったような顔で麻美を自分の車の場所まで連れて行き、助手席に乗せた。
麻美は山田の車に乗ったのはいいが、帰る場所がわからなかった。
麻美はそっと卓也の携帯電話にかけたが、卓也はもう寝たのか電話に出なかった。
(チッ、麻美先生もう寝てやがる。)
「どうかされました?」
山田はニヤリと笑いながら麻美を見た。
その目は麻美の顔を起点に下に上にジロジロと見続けていた。
「いえ別に。今、卓也君に電話かけたんですけどもう寝てるらしくて‥」
「ほぅ珍しいな、アイツかねぇ。」
山田は大笑いした。
麻美はふと車の外を見た。
(ここはどこだ?)
「あの先生‥道、間違えてません?」
「そう? 貴女の行きたい場所じゃなかった?」
そう言うと山田は車を停めて、麻美にいきなり抱きついた。
「きゃーっ!」
麻美は悲鳴をあげた。
山田はいやらしい顔をして服の上から麻美の胸や腰を触り始めた。
「せ、先生! 何を‥」
「何をって、貴女も大人だからわかるでしょ?」
山田は手を休めることなく、麻美の服を捲り上げて強引にブラジャーをずり上げた。
(山田のヤツ、俺の麻美先生の身体を‥許せねぇ!)
「やめろよ、先生。」
「何を抵抗してんだ。しかも‥」
山田は何か言いたそうだった。
しかし麻美の女の力では限りがあり、気が付けば上は裸にされ下もスカートが捲られていた。