世界の消滅より、自分の消滅の方が怖かった。
だから私たちは、なかなか容易に、次の世代に未来を託したりはしない。
“何世代か後のあなたの子孫のために”、地球を残そうとは考えにくい。
“自分が死んだら”もう関係ないから。
きっとみんな、心のどこかではそう思ってる。
でもね、それじゃいけないんだって。
この青い水晶みたいに綺麗な星はどうなるの?
考えにくいのはわかってるよ。
きっと私も、どこかでどうでもいいとか思ってるよ。
だけどね。
なんだか漠然と不安になったんだ。
私は結局人間が好きだから。
地球温暖化なんて言っても住めなくなるのは死ぬのは人類だけでまた新たな種族が世界を治めてすべてが丸く収まっていくんだよ、なんて、聞かされるだけでぞっとする。
ねえ、いけませんか。
人間、生きてちゃいけませんか?
地球に拒まれたらそれでおしまい、はいサヨウナラ。
そんなの嫌なんだよ。
みっともなく泣きわめいてじたじたして、誰か助けてって。
そう叫ぶ前に自分の足で立ってみろやって。
言って、びっくりするくらいにカッコ良く、アイツは笑ったんだ――。