制服時代??

なぉ  2009-05-13投稿
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祭りの夜は長い。
華やいでいるのにみんなそれぞれに心は曇っていた。

「千夏のこと…このままでいいの?」

「…このままもないよ」

「まぁくん…」

「懐かしいな、その呼び方」

中野がそう微笑むと理沙は

「間違えたかな…」

「なにを?」

「…圭ちゃんじゃなくて…まぁくん好きになれば良かった」

「…理沙」

「なんてね!何食べる?」

理沙は精一杯明るく振る舞ったが、中野の胸は切なくなる一方だった。

「理沙ちゃん?」

どこからか理沙を呼ぶ声がした。

「桜?」

向こうから手をふり、桜が樋口君と歩いてくる。

「あれ?中野くん?」

桜に気付き、中野も会釈。
「あ〜うん、まぁ…」

理沙はなんとなく気まずい感じがした。
理沙は話題を変えようと、
「あっ金魚?桜が?」

「ううん」

すると桜は首をふり、樋口君を見上げた。
樋口君はただ笑って微笑んだ。

その仲睦まじい様子に、思わず理沙のため息がでた。

「羨ましい…」

「なんかあった?」

桜は理沙を心配そうに見つめた。
なんだか思い詰めた感じがしたからだ。

「ううん、じゃまたね」

そう明るく理沙に切り返されたので、桜もそれ以上は何も問わなかった。

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