制服時代??

なぉ  2009-05-13投稿
閲覧数[237] 良い投票[0] 悪い投票[0]

散々泣くと理沙は少しスッキリしたような気持ちになっていた。

「戻るか?」

「うん」

屋上から降りて本部席に戻る途中、

「あっ!」

「なに?」

「忘れ物」

「もう下で待ってるからね」

「悪い、急いでいくから」

そう言って中野は上へ、理沙は下へと歩きだした。

入り口の下で偶然に久遠と出会った。
あれ以来しゃべっていない二人は気まずかった。

「一人?」

「まぁ…」

「圭ちゃんにしては…珍しいね」

「…圭ちゃんか」

「あっごめん…」

「まだ…そう呼んでくれるんだな」

「…いいの?」

「なんだよ、その顔」

すると久遠は笑った。
すごく久しぶりだったのに時が戻った様で理沙は少し嬉しかった。

「圭ちゃん…私全部聞いた」

「そっか…」

「…うん、でも後悔してないよ!ありがとう」

「…お前に言っときたかったことがある。お前の気持ちには応えてやれない。…ただ」

「…ただ?」

二人を包む静寂はとても黒く大きい。

「あの時、キスしたのは俺のワガママだ。俺にとってお前は大切な奴に変わりはない」

「…圭ちゃん」

思ってもみない久遠の言葉に理沙は嬉しかった。
すると階段から中野が降りてきた。

「久遠…」

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 なぉ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ