制服時代??

なぉ  2009-05-14投稿
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夏祭りは大盛況で幕を閉じた。
もう私と久遠が組む行事はない。
学級委員の任期も後残りわずかだ。

「夏祭り終わるといよいよ夏休みだね」

浮かれ調子で桜が言う。
確かに…もう夏休みだ。
夏休みになればみんなにしばらく会わないのか…
寂しい?それとも嬉しい?
どちらも答えは出ない。

「夏祭りでさ…」

「なに?」

「理沙ちゃんの様子が一瞬おかしかったんだよね」

「そう?」

「私の気のせいかな?」

「大丈夫よ」

中野がいるから…
とは言わなかった。

「千夏ちゃんはどうなの?」

「なにが?」

だいたい桜が聞きたそうなことはわかる。

「大倉君と」

「あ〜…」

大倉は冗談では好きとか言ってくるけど…

「大倉はサッカー命だから」

「え?」

「夏休みもサッカーの合宿」

「え〜そうなの?」

でも私はそんな大倉が誇らしい。
大倉にとってサッカーに勝るものはない。
私はそれでいいと思う。

「そうなの」

桜はなんだかつまらなさそうだった。

「理沙ちゃん遅いね〜」

「うん…」

あの夏の夜、初めて知った事実を私は今も一人で抱えている。
あれから悩んだ。
だけど知ったとはいえ、私にできることは何もない。



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