麻美になった卓也は一番セクシーなった衣装を選び、良からぬことを考えていた。
(せっかく女になったんだし、世の中のバカな大人でもからかってやるか。)
一方、卓也になった麻美は母親に起こされる前に既に起きていた。
卓也の母親はあまりの卓也の早起きに
「珍しい、珍しいな。」
と、ずっと言っていた。
朝食を食べて、学生服に着替えて卓也の通う中学校に行った麻美は何かしら新鮮さを感じていた。
(なんか昔に戻ったみたい‥)
卓也は通学中、友達らしき男子生徒に肩や腰を叩かれた。
(ちょ、ちょっと気安く私に触らないでよ!)
教室に着くと偶然にも教壇に座席表が貼ってあって、自分の席に座った。
卓也の元にクラスの友達らしき男子が集まり、今日のテスト勉強が始まった。
みんな苦戦している中、卓也になった麻美は余裕を見せていた。
「私、いや僕は今日のテストは余裕だな。」
「おいおい卓也、余裕だな。 またあの例のエロい家庭教師の先生に出そうなとこ教えてもらったな。」
(卓也くん、誰がエロいって? そんなこと言うなんて許さないから。)
卓也はじっと耐えていた。
いよいよテスト開始。
予想より簡単なテストに驚き、卓也になった麻美は時間をもて余してした。
(アイツ、こんなテストも解けないのか?)
今日は一日中テストの日だった。
楽々とテストをこなして一日が終わった。
職員室では今日のテストの採点が行われていた。
そこには山田の姿があった。
採点してた女性教諭が採点の手を止めた。
「ちょっと山田先生、これ見てください。」
「どれどれ? 」
山田がそのテストを見て目を丸くしてた。
「こ、これは?」
今日したテストの文字がおかしかった。
解答用紙の名前や数字がまるで女の子ぽい文字で書かれていた。
「これは‥? 」
山田先生はその解答用紙を見て、昨日のことを思い出した。
(もしかしたら?)
山田先生は他の教諭に黙って、勝手に教室を抜け出した。
(吉田卓也!)
気が付くと山田は猛ダッシュで吉田の家に向かっていた。