ガラッと扉が開いたおとと共に木佐はパッと手を放した。
零だ…。
零は俺を見るなり 慌てて近寄る。
「凪!どうしたの!?」
「…いやぁ、少し暴れてたら落ちてしまって…すみません…不注意で。」
…よくもまあ、思ってもないことを、いけしゃあしゃあと…。
零は、俺に近づいて
「凪…いくら入院が嫌だからって、おとなげないよ!」
……。なんで怒られなきゃならんのだ…俺は…。
「それじゃ、また、後で様子見ますね。」
言い残し、木佐はでていった。
「…もぅ…くんじゃねぇ。」
そう呟いたのが、零に聞こえたらしく、零が注意する声がとんできた。
「もー!あの人は、凪を助ける人なんだから!」
助けられねぇよ。むしろ、何されるかわからんわ。