「えっ…?何で!?」
桜はこっくりさんの跡を追って中に入った。中ではこっくりさんと美映が向かい合っていた。
「高橋さん!何がおこってるの!?」
「…月島さん…お願いがあるの…」
美映が言った。
「多分、こいつはコインから指を離した私に襲いかかってくると思うの…そのすきにこいつの背中に"犬"て書いて!」
美映が言い切ると同時にこっくりさんは美映に襲いかかった。
「今よ!早く!」
桜は急いでこっくりさんのうしろに駆け寄ると急いで"犬"の字を書いた。
「ゔぅ゙…ギャァァ…!」
こっくりさんは悲鳴をあげるとその場に崩れ落ち、消えた。
「…。」
桜はまわりを見渡したが何も変化が無かった。
「何で!?こっくりさんを倒せばここから出られるんじゃなかったの!?」
「…文集には…ボスを倒すて書いてあった…」
美映はそう呟くと立ち上がって窓を開けた。
「え…何で開くの?」
「この放送室だけは現実の世界に繋がってるの…でも…ここは三階だから出るのは無理…だから…ボスが死ねば現実の世界にもどれる…」
美映はそう言って窓の縁に足をかけた。
「待って!まさかボスって…」
「多分…鬼ごっこを始めた私だと思う…」
美映はそう言って窓から飛び降りた。
「た…高橋さん!」
桜が立ち上がると同時に地面に美映がぶつかったような音がした。
「た…か…橋さ…」
桜が窓から顔を出そうとすると意識が薄らいでその場に倒れた。