それから数分もしない内に警察は到着し、あっという間に5人は警官達によって取り押さえられ、逮捕された。
パトカーに乗せられていくジェリー達を見つめながら、エディは言う。
「ああ‥俺は何てことを…うぅ‥」
涙を流しながら俯くエディの肩をジョニーはポンと叩いて言った。
「お前はまだ若いんだ。いくらでも罪の償いは出来る。さあ、母さんが待ってるぞ」
ジョニーはそう言って、彼の背中に手を廻しながら愛車に向かって歩いていく。
「待って‥俺も‥俺もパトカーに乗らなきゃ‥」
「ふっ、そんなの後回しだ。母さんに会うのが先だろ。警察には俺から言っとく」
そう投げかけ、エディを先に車に乗り込ませると、ジョニーは警察の所へと歩いていった。
午後8時頃
「母さん‥ごめん‥本当にごめん‥心配かけて‥うぅ‥」
「いいのよ‥何よりあなたが無事で良かったわ‥」
2人はようやく半年振りの再会を果たした。
隣りでは、ジョニーが優しい眼差しで2人を見つめている。
「ジョニーさん本当に、本当にありがとうございました」
「ありがとう、兄ちゃん」
2人はジョニーに向き直り、深々と頭を下げた。
「ははっ、良いんだよ。
じゃあ、俺はこの辺で。エディ、明日ちゃんと警察署に行くんだぞ」
「分かってる。絶対に行くよ」
エディはそう応えて、大きくジョニーに手を振ったのだった。
『少年の過ち』終