マルクスさんちのポトフはひと味違う。
今日も一人分、小さな鍋に入れてもらって持ち帰り。
小さな我が家の小さな食卓。
鍋の蓋を開けて、そのままぼくは「いただきます」。
もぐもぐ、ごくん。
うん、うまい。
そこでぼくは一番好きなソーセージにフォークを刺した。
ゴリッ。
あれ?何かおかしい。ソーセージの中に芯がある。
見るとそれはよく煮えた人間の人差し指で、芯だと思ったのは骨だった。
うっかり者のマルクスさんが、慌ててソーセージと間違えて入れてしまったに違いない。
もぐもぐ、ごくん。
うん、やっぱりマルクスさんちのポトフはひと味違う。