まぶしいのは珍しく晴れた梅雨前の空のせいなのか、私だけにしか分からない何かなのかは謎だけど。
「青山 創(そう)君ですね。同じクラス、同じ係の。」
ユウヒが代わりに言ってくれちゃったよ☆心読めるって超怖い☆
不思議と、これから教室で会うって分かっているのにこんな朝の一方的な出会いが、学校への気だるさを吹き消していく。
非現実な隣は相変わらず存在したままだけど…
「創君のこと好きなんですよね?行ってみればいいんじやないですか?」
そりゃさ〜行けたらいいよ。でもみんなにどうこう言われるのイヤじゃん。
「言われるかもしれないっていうのは、ちょっと調子のいい思い込みじゃないですか?」
…分かっているよ、それでも少しそうなればいいなぁとも思っちゃうんだよな。正直。
マイナスに見えて自分でもそう言っていることでも、結局ドラマのように考えてしまうことってあると思う。
無意識下の利用。
恐ろしいかな。
…でユウヒさん?ついてくるの?
「家出同然で出てきちゃったんで帰れません!!紫音さんを最後まで見届けます!!」
…これだからお嬢ちゃんは…
って最後ってどゆこと!?
そして、昨日とまったく同じようで、なんにも同じことなんて存在しない今日の学校へ着く。