○あなたの隣に○ No.12

スミカ。  2006-07-15投稿
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「三宅コーチ!!!」
部活が終わってから奈々美は、隆史との出来事を三宅コーチに報告しに行った。
「コーチ、奈々美ね、昨日隆史と会ったんだ。きちんとバイバイって言えたよ。」
「そっかぁ。何かあったらいつでも相談乗るからね。」
「うん!コーチのおかげで、笑顔でさようならできた。ありがとうございました!」
「うん、奈々美ちゃん。コレ。」
三宅コーチは奈々美に一枚の紙を渡した。
「俺のアドレス。何かあったときにはメールして。助けに行くから!」
「ありがとう!」
奈々美にとってコーチの存在は、すごく大きいものになっていた。
いつも優しくて、いつも自分より奈々美の気持ちを考えてくれて。
奈々美は、いつしかコーチに惹かれていった。
だけど、これは恋なんかじゃなくて。憧れにすぎないと思っていた。

「奈々美〜今日部活休みだし、遊びに行かない??エリカ、服みたい!」
「いいよぉ!じゃあいつものところで待ってるネェ〜」
受話器を置き、奈々美は支度をして、待ち合わせ場所に向かった。

大きなショッピングモールに着くと、エリカは早足になりながら色んなお店に入っていった。
奈々美は疲れてベンチに腰をかけた。すると、三宅コーチが歩いているのが見えた。
「あっ!!みや・・・!!!」
奈々美は途中で呼ぶのをやめた。その声を聞いたエリカが店から出てきた。
「どうしたのぉ?あぁーあれ三宅コーチじゃん!いこっか!」
「やめよ。あれ、隣見てよ。」
「隣…?あぁ!!!」
三宅コーチの隣にいたのはきれいな女の人だった。
「うっそー彼女いたんだね、三宅コーチ。奈々美知ってたぁ?」
「ううん。。」
奈々美は、胸に穴があいたような気持ちになった。
なんともいえない悲しみに襲われた。
だけど、奈々美には分からなかった。この気持ちがいったい何なのか、分からなかった。
<つづく>

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