ギャラクシーラリー82

フェイ  2009-05-18投稿
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こんなアタシだけどアナタは待っていてくれた。


たくさん傷つけて、迷惑かけてばかりいたアタシ。


なのにアナタは待っていてくれた。


やっと気付いたの。アナタがそばにいる事の意味。


そばにいてくれたその意味に。


気付いた時に涙が止まらなかった。


なんて大きな存在。


ごめんなさいね。アタシも頑張っていたつもりだったけど、自分の事で精一杯だった。


アナタが気付かせてくれた。ずっと待っていてくれた。


街で流れるラブソング。今は、全く違って聴こえてくるわ。


みんな知っていたのね。


愛なんて口に出来なかった。


どこか別の世界の事だと感じてた。


だけど、そうじゃなかったのね。


こんなに近くに有ったのね。


ありがとう。


感謝の気持ちでいっぱいよ。


大切な事はただ一つ。たった一つ。


愛が全て。


真実は、ただ一つ。愛だけ。ただ愛だけ。


今なら言える。ただ愛だけ…。



クミは力の限り歌った。周りが目に入らないほど夢中で踊った。

アユミさん、ナミエさん、イッコーさん…みんな、みんなアリガトウ。ウチにできる事は歌うことだけ。

争いをやめて。みんな気付いて。みんな誰と戦っているの?何で争っているの?

大切な事はただ一つなんよ。愛だけなんよ!

アユミもナミエも少し驚いていた。

クミちゃん…。スゴいじゃない…。負けてられないわね。

アユミもナミエも全開だった。

三人の歌姫が、スポットライトもない田舎のドライブインで最高のパフォーマンスを披露していた。

相手は数万のファンではない。数百人の暴徒だ。

歌姫達を、すぐそばで見守る三人の刑事達。ここにも愛があった。

お願い…届いて!この想い。クミは祈った。誰に?自分を愛してくれた人達に。世の中全ての人達に。

そして奇跡が起こった。

暴徒化した人々は、次第に落ち着きを取り戻し、三人の女の歌声に聞き入っていた。

乱闘は急激に終息へと向かった。



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