待つだけか…。
ただ待つのみ…。
昔を思い出した…。
トンネルの話を…。
「あのトンネルには近づくなよ!特にトンネルの中央にある看板の前は通るな!いいな!」
とにかくトンネルには近づくなって事だろう…。
じいちゃんによく怒られたな…。
でも俺は約束を破った…。
あの日の夜…。
仲間と…。
トンネルの看板に何って書いてあるか見に行かねーか?
と誘われて四人で行った。
閉鎖されたトンネルに夜中懐中電灯、片手に…。
中は水滴の音…。
澱んだ空気…。
途中で止めた工事の後…。
「おい!あれじゃ?ねーか?」
看板の前で立ち止まった…その看板は錆びているのか何も見れない状態だった。
傍にあった石を使い表面を擦ってみた…。
少しずつ、錆びが落ちて…すると、表面の文字がみえはじめた…。
ん?
「ツ…ハ…エ…。」
なんだそれ?
なんかしけてるな〜なんもないようだし…帰ろうぜ!
その日は帰ったが次の日、俺は気になって錆止めや工具を家から持ち出し看板をふきあげた…。