「学校征服って何からしたらいいんだ?」
僕は驚いて体を起こす。
冗談だと思ってたから。
「マジでやんの?」
「当たり前じゃん」
「絶対ダルいって」
「けど面白そうだろ?」
「まぁ……」
「じゃあいいじゃん」
僕は体を寝かした。
タメ息をつく。
「しょうがないな」
「よし、じゃあ今から『どっきり!!生徒だらけの大革命大会、ポロリもあるよ!!』を開催します」
イェーイと手を叩きながら魅凪罹 閂(みながり さん)は言う。
「どんな感じでいく?」
僕は尋ねる。
「ん?どぉゆぅコト?」
「武力で黙らすか、平和的に乗っ取るか」
「武力で黙らす」
「バカかお前は。僕らの学校での立場は?」
「え〜と、オレが学校一お調子者で瑠璃(るり)が勉強の出来る、ゆぅとぉせぇ」
「嫌みかよ」
「まぁまぁ、怒んなよ。
でも、クラスのヤツらがこんなトコ見たら、驚くだろな。あの優等生の黒繼 瑠璃嘉(くろつぎ るりか)が昼間っから、学校の屋上でタバコ吸ってるなんて」
「うるせぇな、ほっとけよ」
「はいはい」
会話が途切れた。
見上げた空は、憎たらしいほど青かった。