制服時代??

なぉ  2009-05-19投稿
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私は自分の耳を疑った。
桜の言葉が私をフリーズさせた。

「…留学?」

「ウィーンに」

笑顔で答える桜の瞳は涙で溢れていた。

「…いつ?」

「…二学期から」

「じゃあ…今日で…」

「うん…理沙ちゃんにも後で言うつもり」

「…樋口君には?」

すると桜は首を横にふって上を向いた。
桜の気持ち、わかる気がした…でも…

「言った方がいいよ…私が言うのもなんだけど…このままはよくない」

自分自身中途半端だけど…
でも何も言わないこんなお別れは辛すぎる…

「うん…ありがとう」

顔をあげて答えた桜はなんだかかっこよかった。

「入りにくいんだけど…」

「理沙!!」

「理沙ちゃん」

声がした方を振り向くと理沙が教室の扉にもたれていた。

「桜、頑張っておいでよ」

理沙の言葉に桜は涙声で

「大好き」

と抱きついた。
理沙はかっこよすぎる。
私も頑張っておいでよって言いたかったな…
微笑ましくみていると理沙が不敵に笑った。

「お昼食べたら樋口君の家に行こう」

かなわない!

制服時代は何もかもが特別だという。
私ははやくも一生の友達と巡り逢えた気がする。
三人ならなんでも怖くない気がして笑えた。



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