雪花火

ユージ。  2009-05-20投稿
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「いつか、一緒に桜見れたらいいね。」

その『いつか』がこないことなんてわかってる。

「早く春になんないかなぁ。冬寒くてやだぁ。」

だけど、それでもその『いつか』を信じたくて。

「そうだね。桜見て二人で笑ってたいね。」

希望にしがみつき、そう答える。
















「あっちぃ〜!」

隣でこう叫んでるのはマサキ。

「でも暑いと女の露出上がるからいいよね!」

道を歩く女に声かけまくってたと思ったら、いつのまにか帰ってきてたコウキ。

「つか、お前何連敗してるん?(笑)」

「うっせーよ!百人に声かけりゃ数人は捕まるんだよ!」

「だから、ユージ!」

「お前も来い!」

ものすごい勢いで絡まれた…。

「いやいや。俺が行ったら余計ダメだからマサキと行けよ。」

マサキはすげーイケメン。
中身もいい。
だけど彼女作らない不思議な奴。

曰く、遊んでたが楽らしい。

コウキは顔はいいんだけど中身がチャラくっていつも振られてる。

曰く、百人に告れば数人はひっかかるはず!といつも言ってる。

「んじゃマサキ!いこーぜ!」

マサキが返事する前に引っ張っていきやがった。

結局一人残され、流れる人混みをずっと見てた。

いつもの何気ない風景。

家族連れやカップル。

毎日当たり前にある風景が。

その日から変わった。

1人の女を見つけたその日から。

俺の日常が変わった。



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