本当はすぐに帰りたかった。結局君は、すぐに席に着かなくてはいけなくて。話せなかった。この胸の痛みも、苦しみも。 放課後の誰もいなくなった教室に、私は一人。窓の外を見て、グラウンドを走る君を見ていた。君は、グングン速度を上げる。私は君の姿に釘付けになっていた。恋しくて、胸の奥のチリチリ痛む傷を無視して…。
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