黒刀とは目にすることすら滅多にない幻の刀と言える代物だ。
刀としての機能もさることながらその刀身は吸い込まれるような漆黒でそれを打てる者は日本にも数十名しかいないだろう。
“黒い刀”とは、あまり良い響きではないだろう。
その刀を持つ者には闇がつきまとう。
所持者のみならずその周りの人間すらも……………
東京にある“鍛冶屋黒田”その中の鍛冶場で男が一人、刀を見ながら干渉に浸っていた。
「ついに作り終えた………先代より封印されし伝説の刀……!」
男の前には六本の刀が威圧感を漂わせながら鞘の中に身を潜めていた。