「2年前―\r
中学に入学して同じクラスになった。自己紹介で一番初めだったせいか、創君のことはなんとなく覚えた。
クラスの親睦を深めるってことでみんなでバレーをやって―\r
創君のボールが激突し―\r
保健室に連れていってもらって―\r
めっちゃ謝られた。
それが出会いでした…」
「で?」
「それでホレた。」
「今のどこにそんな要素あるんですか!!?」
「礼儀正しい!!」
…と多少ケンカになりかけたが、要するに一目惚れなのだ。
「なんか聞くんじゃなかったって心の底から思いました…」
いいじゃんか、今性格も容姿も好きなんだから。
運命なんて一目惚れからのときだってある。
運命なんて思い込みに近いんだから。
それならいっそ、強引にでも創君を運命の相手だと信じたい。
恋なんて、運命なんて、ちょっとしたファンタジー。
また哲学してしまった。
ユウヒが笑ってる。
この存在もファンタジー。