俺は席に座った
まだこっちをみているやつがいる。
「いつまでみてんだよ!」
そういってにらむとすぐ目をそらした。
そいつは顔はイカツイけど気は小っさくザこい奴だとすぐわかった。
また先生の話が始まった。
今度は配りものらしくそそくさと教台でプリントをあさっていた。
すると急に
「スマン!大事なプリント忘れた!」
といって走って教室を出て行った。
するとまた調子に乗ったやつが席を立ち始めた。野下と川口とかいうやつだ。
そいつは寄りによって河合をいじりだした。
「ねぇ!あいつかわいくね?」とかいって河合の肩に手をのせた。
ココ私立なのにこんな不真面目なやついるんだ。
あきらかに河合の目か嫌がっている。
「ちょっとやめてよ」
俺は反射的に席を立った。
少し小走りで野下のかたをたたいた。
「やめろ」
「嫌がってんのわかんねぇか?」 おれはまだ正気があって冷静にそういった。
「てめぇには関けぇねえだれろ!」
そういって野下は俺を壁に突き倒した。
「いっつ‥」
頭に激痛が走った。思いっきり頭をぶつけたらしい。
すぐそこで野下と川口が河合をいじっている。
「後悔させてやる!」
俺は激痛に耐えながら目を血走らせ二人の手を河合からはらった。二人の胸ぐらを持って廊下の鉄柵に叩きつけた。
「ドガンッ!!」
校舎中に耳を刺すような金属音が鳴り響いた。