亜樹は、ベッドの上で泣き出した…
「亜樹と別れるなんて言ってないんだから、泣く事じゃないよ。退院したら、亜樹も仕事したり、忙しいだろうし…亜樹は今から一人で花南ちゃん育てないといけないんだよ。だから、俺の事は二の次でいいんだからさ」
「それは、分かってるよ…でも、急にそんな事言われても嫌だ…」
病室で話しながら私が泣いてると同室の人達が様子を見に来た…
「病人の彼女泣かしたらダメよ」
なんて一也に言ってる
「すみません、ご迷惑かけて…」
「一也が、亜樹の事いじめるからだよ〜」
「まさか亜樹が泣くとか思ってなかったし、深い意味はなかったんだけど…とりあえず、この話しはおしまいにしよ。もう言わないから、泣き止みなさい」
そう言ってタオルで、亜樹の涙を拭いて頭をよしよしとした…
「うん、分かった…泣かない…」
「亜樹は、ホントに泣き虫だね…泣かないって前に約束したのにね」
「そんなの忘れたもん。一也が意地悪言うからだし」
それからは、いつも通りの一也だった…
入院生活が長くなるとだんだん亜樹の欲求不満が溜まり出して、一也にちょっかいを出す様になった…
「一也は、Hしたくない?」
「したくても亜樹は、病人だしガマンしないとダメだよ」
「亜樹は、すごくしたいよ」
「絶対ダメ!退院するまでお預け」
「外出許可もらったら、いい?広いお風呂に入りたいもん…」
「考えとくよ…」