「ん?なんか修二今日不機嫌っぽくない?」
朝イチから悠が言った。
「そうかぁ?んなことねぇけど。」
いや、実際ちょっと不機嫌だ。
結局昨日は西門さんに一勝どころか一回もきれいに投げられなかった。
その事には結構不満があった。
一回は投げられる自信があったからだ。
そういえば昨日帰り際に西門さんが
「修ちゃん、頑張ってインターハイ行けよ。あんまり親父さんの期待裏切ってやんなよ。」
って言っていた。
期待って、父さんが俺に期待することなんかないだろ。
「そういえば悠、お前朝なんでミィと一緒に学校行かねぇんだ?」
「朝はミィ、中学からの友達と行ってるから。俺だって朝は修二と行ってたから、朝は別にいいかなぁって。」
「ミィってもうちょいそういうの強制するかと思ってたけど、そんなことないんだな。」
「まぁ俺とミィは長いからかあんまり強制はしないなぁ。」
「ふ〜ん。そういうもんか。」
「修二が朝から俺の女関係聞くなんて。やっぱ修二、絶対椿ちゃんだな。」
悠が笑いながら言った。
「だからなんでそうなんだよ!!」
「自分の胸に聞いてみなぁ〜。」
絶対こいつ楽しんでやがる。
朝からめんどくせぇなぁ。