俺とお前の三日間 Last day 2

鏡 恭弥  2009-05-26投稿
閲覧数[457] 良い投票[0] 悪い投票[0]

死ぬ、そう思った時、身体が何かに突き飛ばされた。

…メシアだ。
メシアが、いつの間にか俺の手から離れて、全身全霊を込めて俺を助けてくれたのか?

しかし、メシアは俺の元居た場所にいる。
このままだとメシアが!


「メシア…!?メシアーーーーッ!!」


俺の叫びも虚しく、メシアは鉄骨の下敷きになった。

「…本当ならあれで死ぬのは貴方だった、けど、あの子のおかげで貴方の寿命はまた少し延びた」


メシアが俺の代わりに死んだ、だから俺は生き延びた。


「あの子の分まで生きて下さいね、じゃないと、あの子が報われない」


死神は帰った。
でも、俺の怒りは収まらない。

俺のせいでメシアは死んだ、メシアは俺を救って、代わりに死んだ。









あれから10年、俺は毎年この場所に花を届けに来ている。

俺の命を救った勇敢な、メシアの為に。



END



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 鏡 恭弥 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ