喉が裂かれるほど、叫んでも
体が痺れるほど、喚いても
君を殺すには――
――足りなかった。
荒ぶる感情を抑えることさえ、考えずに君を傷つけていく。君はなされるがままに、罵声をぶつけられていく。
もっと苦しめばいい。
それほど、君がした罪は重いのだ。
自分の狂態を晒すことに抵抗はない。
それで、君を苦しめることができるのならば、僕は喜んで、吐きだそう。醜い胸奥を見せてやる。穢れた本性を聞かせてやる。
君はそれを受け止め、自己嫌悪と慚愧の刃に、内側から切り裂かれ、地面にのた打ち回るべきなのだ。
喜びを忘れるまで懺悔しろ、羞恥を体に刻み込め、僕への贖罪のために全てを捧げろ、もっと謝れ、もっと絶望しろ、腐れ、消えろ、いなくなれ、ブタ小屋に帰れ、失せろ、死ね、死ね、死ね、死ねぇ、死ねぇぇぇぇぇ――――
「……ゴメンナサイ」
彼女が泣いていることに、僕は気がつかなかった。
彼女は泣いて僕に謝り続けている。
そんな彼女を見ていると、怒りが消えていった。
僕はクズだ。
自分に絶望する。そして、僕はボールペンを喉に突き立て、命を絶った。
[284] 
[0] 
[0]
