社の噂2

今井将磨  2009-05-29投稿
閲覧数[370] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「そういえば、中川さんって綺麗なのに、男いないの?」

「加納さん、それってセクハラになるんですよ。」

「もしかして、女の子が好きだったりして。」

「・・・まさかー、でも初めて、そんなこと男性に言われたの。」

「だって俺、野郎が好きだからさ。」

加納は駆け引きがあまり好きではない。

ずばっと言うところが出世を早めた面もある。

「どういうこと?」

「また白々しい、俺はあの街の住人、中川さんだって、あの街の住人なんでしょ?

俺、この前見かけたよ、グラマラスな娘が好みなんだなーって思った。」

中川が警戒する。

「はっ、街ってなんのこと?」

「俺、なんかしようってわけじゃないんだ。」

「もう、意味がわからないわ、さっ仕事しなくちゃ。」

中川が去ろうとする。

「俺達、社の噂にならないか?」

「?」

「中川さんと俺って、できてるらしいよ。」

中川は頭のいい女だ、瞬時に気がつく。

「じゃー、今日、一緒に食事に行かなくちゃね。」

「噂を早速、実践ですか?」

笑みを浮かべて中川はいう。

「実践あるのみよ。」

あれから三年、加納と中川は

社の噂を保っている。

中川のタイプは、グラマラスすぎる馬鹿なセックスの上手い女

ということを加納は知っている。

加納のタイプは、少年から大人に変わる頃合いの細い愛らしい学生君

ということを中川は知っている。

「また、K大学の学生と付き合うの?懲りないのね、あんた。」

「マヒルだって、爆乳には目がないじゃん。」

「やーねー、私は割り切ってるもの。セックスしたいだけよ。」

「でも女が本気になって、ずっと付け回されたりしてますが。」

「・・・、うっさいわね。とにかく私は色んな花とお話がしたいの。

あんたみたいに学生の尻を追ってる阿保とは違うのよ。」

「だってさ、めっちゃ可愛いんだよ。服のセンスももっと磨いてやりたいんだ。」

社の噂\r

そんなものはあてにならないのかもしれない。

ただ、加納と中川は、これからも

社の噂\r

を保とうと思っている。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 今井将磨 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ