薄汚れた、その紙には。住所が書かれていた。
[○○市□町2―38]
俺は、その場所に異様に興味を持った。何故か分からない。
学校には、まだまだ時間がある。この住所はそう遠くはないので行くことにした。
バスから降り、徒歩5分程で着いたその場所には、古い店が建っていた。
「骨董店゙死耶麻゙」
いかにもうさん臭い名前の店だった。だが、それでも興味だけは消えなかった。
店内に入るとそこには、一人の少年が立っていた。
「おやおや、これまた随分若い人が来たね…」
おかしなことに、少年はその顔立とはまったく違う、老人の口調だった